PDF Studio viewerで赤入れ添削

校正作業には「やっぱり紙!」と思ってはいたのだが、 紙で文字を読む効率は時代を問わず一定なのに対し、 デジタル環境のほうは次第に上がって来た。 そんなわけで、学生時代からずっと紙派だったのだが、 ここ数年で形勢逆転し「PDF校正」のほうの出来高の方が上になってしまった。 まあ紙の方は、 「目の性能」が落ちて来てどんどん効率下がって来たというのもあるが... :-p

PDF校正ってどうなん?

紙派は多いと思う。もちろん最後に必要だが、赤入れたっぷりする段階では PDFの方がやりやすい。

Q. どこがいいの?

A. まずなによりリモートでいいのが楽。 印刷して何度も往復の手間がない。 そして、修正点の書き込みが格段に楽。

Q. 眼が疲れるじゃん

A. Acroreadしかなかった時代と違って最近は、「画面が広い」、 「PDFビューアはしゅんしゅん拡大/縮小可能」で眼が疲れない文字サイズ にできるのでいくらでも調整可能。±キーですぐズーム変えられるし。 また、眩しい思ったらディスプレイ輝度変えたりでき、ビューアによっては 背景色変えて優しい色にすれば平気。

Q. 2箇所以上を同時に見たいじゃん紙なら両手で持てるけどさ

A. 広い画面なら「左にドキュメントビューア(Evince等)、 右にPDF Studio」とかで別ページ見ながらできる。Evince系は C-n で今のページのままもう1画面作って2箇所以上 を同時に見られるのであっちこっちページめくりしなくてOK! ただし、ウィンドウの切り替えにいちいちマウスを触るんだと だめかも。キーボードショートカットを定義しておこう。

A. PDFのコメントって見落されない?

Q. PDF仕様よく分かってないが、付箋はマウス合わせないと出ないので 見落されたり、図形オブジェクトに付加するコメントはビューアに よって出なかったりする。その場合は後述する PDF Studio viewer のテキストボックス、コールアウト等で書けばどのビューアでも 表示され見落しがない(はず)。

経緯1:OkularでPDF校正

卒論添削はみんなで紙に出して赤入れ合戦をしていた(今も最後はする)。 で、紙は誤字脱字とかすっと目に入ってくるのはいいのだが、それに対する コメントを書くのが面倒臭い。長文直筆だと指は痛いし、手書きって 活字よりでかいので思ったほど書き込めない。

ちょうどシェルスクリプト+データベース活用テクニックの校正をするときに、 短期間で完了させる必要から郵送よりPDFで、 ということになり「編集さんMac vs. こちらNetBSD」双方共通で読める PDF コメントの使えるものを探し、そのときにOkularを引き当てた。 Evince(ドキュメントビューア)でも書き込めるが互いに読めなかったり、 たまにEvince自身でも読めなくなる付箋が出たりした(当時)。

校正コメントを書き込むのにキーボード打ちできるのは手書きより 飛躍的に楽になって、以後卒論とかの校正もOkularで書き込むようになった。

がしかし、学内SNS上でPDF授受をしているので基本はWebブラウザ内で 見たいのに、Okular コメントはfirefoxでは出てこないのだ。 Okular入れ忘れてる学生が「何も書いてないんですけど…」ってなる。

経緯2:PDF Studio viewer すげえ

今年の卒論の添削時期の始まり。いつものようにOkular入れろー、と 指示を送る前に偶然発見。

PDF Studio: いつからこんなのあったの? Linuxで使えるAdobe Reader/Acrobat のかわり

JavaだからOS問わず行けるじゃん。インストールもシェルスクリプト起動で 一発。初回、初期設定にちょいと時間かかるが以後はそうでもない。 とりあえず触ってみた感じは以下のようなところ。

ということで*BSD屋のためのPDF校正にはPDF Studioを。