ふと目について、借りておいた本。
司馬遼太郎が著名人と対談しながら、日本人について考察するといったような趣
旨で面白そうと思って。
そしたら、思いのほか古い本だった。雑誌の企画対談で、連載は1970年頃。なん
と、司馬遼太郎本人がまだ50歳前というところだ。
日本はそのころ、高度成長の真っただ中〜、そろそろ陰りが見えてきた頃だろう
か。オイルショック前だし。
わしは生まれていない。
しかし、現在からみても遜色ない普遍的な、未来予言のようなものもあり、憂国
の中身は一部悲観的だが、状況が変わってそれから40余年それなりに延命してい
る日本もあり。しかし方向は変わっていない。
諸外国との関係、というより地政学的な日本の立ち位置なんてのは時代が変わっ
ても根本的には変わらない。
また、関係性に影響を及ぼす宗教観というか倫理観とか、部分的には歴史からの
流れもあり、ここら辺は流石だな。
海外に出た日本人の感覚というのは流石にちょっと変わってきている部分もある
が、各国の人々のナショナリズムの感覚とか、差別意識とか、いろいろ考えさせ
られるところもあるね。
あと、日本の歴史の中ではやはり信長が最強だな。
その辺の感覚も似ていた。
対談相手は、その殆どが明治の人で、わしゃ知らん人ばかり。
儒教、朱子学あたりはもっと知っておいた方がよさそうだ。
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