このたびユーザ車検を受けました。今までは,バイクを購入したバイク屋さん に,整備・点検,車検代行など深く考えずに依頼していました。しかし今回は転 居したこともあって,近所になじみのお店がありません。ならば,とユーザ車検 にチャレンジすることにしたのです。限定解除MLの皆さんの手記を読んでみて も,特に難しいところは無さそうです。またバイク(93年式 ヤマハ Diversion 400)もほとんど手を加えていないので,特に問題は無さそうに思いました。
次の車検(二年後)までの期間をカバーする,自賠責保険の契約です。任意 保険を扱っている代理店に頼んで契約を済ませました。もっともこれは,車検当 日でも加入できるようです。(料金(24ヶ月分):22900円)
湘南自動車登録事務所テレホンアンサセンタ(0463-54-4455)に電話し,9 月9日午前の予約を入れました。電話したのは前々日(7日)の午前でしたが, 第一予約希望日でOKでした。ちなみに予約は,一週間前から受け付けているよ うです。また予約時には,車の台数のみ聞かれて,自動二輪/四輪の種別は問わ れませんでした。この時相手から言われる五桁の予約番号と自分の暗証番号(自 分で任意に設定する四桁の番号,予約の確認/取り消しなどに使用)は,検査時 に必要になります。
これは,「事後点検で本当に車検は通るのか?」を身を持って確かめてやろ うということで,当日の走行前点検以外はほとんど何もしませんでした。ですか ら,整備点検記録簿も,事前には用意していません。
(1)現行の車検証 (2)現行の自賠責保険証書 (3)次回の車検時まで有効な自賠責保険証書 (4)今年度の軽自動車税納税証明書 (5)費用 ・自動車重量税:5000円 ・検査登録費用:1400円 ・用紙代 : 30円 (6)印鑑(認印。無い場合,サインでも良いようです。)
(1)継続審査申請書 (2)自動車検査票 (3)自動車重量税納付書
※ これらの書類は折り曲げ不可の上,一緒に携行しなければならないので,A4サイズのクリップボード(書類挟み)が非常に役立ちます。当日来ていた他の業者の方も,クリップボードを活用されていました。
上で記した三種類の用紙(30円),及び重量税の印紙(5000円)/検査登 録用の印紙(1400円)を購入します。印紙を販売している窓口で,「自動二輪の 継続検査を受けたい。」と言えば,係の女性が必要な書類/印紙をテキパキと用 意してくれます。
各用紙に必要事項を記入,印紙を貼付します。記入時には鉛筆とボールペン を使い分けなければなりませんが,記入例があるので,その通りにすれば特に難 しい点はありません。
また,軽自動車税の納付確認印を受けるために,いったん隣の建物(B棟) に行く必要があります。車両の検査を扱う部署と税金を扱う部署が異なるために こうなるのでしょうが,いかにも「お役所仕事」という感じです。
ここまで書類を揃えて,継続検査受け付け窓口に提出です。
この時,係員に「定期整備点検記録簿」も要求されました。で「検査後点検 の予定なんですけど。」と応えたところ,あっさり受理されました。やはり,事 前点検は必須というわけではないようです。
提出した書類一式を見ながら,車両の目視確認,及びハンマで各部を 叩いて,接続部の状態を確認しているようです。その後は灯火の確認で, 前照灯のハイビーム/ロービーム,左右ウィンカ,前後ブレーキ灯と一通 り点灯/点滅させて終了です。
前輪(後輪検知のバイクは後輪)をローラで挟み,メータが40km/Hrを 差したところで,床にある左足のフットスイッチを離します。運動神経の 鈍い人には難しいかも,などと言われて心配していましたが,何とか一発 でOKです。
前輪/後輪をローラで挟んで回転させ,指示に従って前後ブレーキを 同時にかけます。これも,思いっきりかけないとOKになり難い,という のを事前に聞いていたので,これでもかっ,という感じでかけたところ, 無事,OKです。
前輪をローラで挟んだ状態でハイビームを点灯,前に現れた計測器の ようなものが何やら計測していましたが,OKの表示が出ました。ここで NGになる割合が一番高い,といわれているので少し緊張しましたが,一 安心です。「ハンドルに体重をかけて揺さぶれば良い」というアドバイス もありましたが,試すには至りませんでした。
ここまでのすべての書類を,継続検査の窓口へ提出してしばらく待つと,新 しい車検証とステッカが交付され,すべての手続きが終了です。ナンバープレー トに新しいステッカを貼り替え,検査場を後にしました。所要時間は,全てで約 30分ほどでした。
他の皆さんの手記にもある通り,実にあっけない,というのが実感です。タ イヤの空気圧,エンジンオイルの質/量などもチェックされず,エンジンすらか ける必要がなかった,というところに疑問を感じるとともに,いっそうユーザの 自己責任が求められているという感じです。
しかし,ユーザが本当に点検しているかどうかを法的にチェックする仕組み はありません。現行の車検制度の存続に意味があるのか,ますます疑問に思って しまった,今回の車検でした。